Decoding Coffee
カフェ

ALL SEASONS COFFEE|新宿・池袋の浅煎りロースタリーとクラシックプリン

新宿三丁目と池袋に展開するALL SEASONS COFFEE。自家焙煎の浅煎りコーヒー、エチオピアやグアテマラなどのシングルオリジン、看板メニュー「クラシックプリン」の魅力を紹介します。

Decoding Coffeeでは、記事内にアフィリエイトリンクや広告を含む場合があります。

新宿の路地で出会う、焙煎機の音と香り

新宿三丁目のオフィス街を少し入った路地に、焙煎機の音が聞こえる小さな空間があります。ALL SEASONS COFFEE(オールシーズンズコーヒー)は、バリスタロースターが毎日豆を焙煎する自家焙煎カフェです。「季節を通じて、いつでも良いコーヒーを」という想いから名付けられた店名は、年間を通じた品質の安定と、四季に応じた豆の選定への姿勢を表しています。

同店の特徴は、産地の個性をダイレクトに伝える浅煎りにあります。浅煎りは生豆の持つフルーティな酸味や花のような香りを残しやすい一方、ボディ感が薄くなりがちです。ALL SEASONS COFFEEでは、このボディ感のある浅煎りを追求しており、クリーンでありながら口に残る満足感のある一杯が提供されています。

スペシャルティコーヒーの世界では、シングルオリジンの個性を大切にする流れが定着しています。産地のテロワール(風土)を丁寧に表現するこの姿勢は、ALL SEASONS COFFEEの焙煎哲学にも通じています。農園単位の厳格なトレーサビリティから、国・地域単位で捉える広義の解釈まで、シングルオリジンの魅力を味わう視点は訪問時の楽しみを広げてくれます。

新宿三丁目店

オフィス街に近い立地でありながら、店内は焙煎機とカウンター席が中心の落ち着いた空間です。バリスタがハンドドリップする様子を間近で見られる席が主で、コーヒーができるまでの時間も体験の一部になります。一人で訪れて本を読むもよし、友人と産地の違いを比べながら飲むもよしです。

焙煎機が置かれた空間では、豆が加熱される音と香りが漂います。この香りが店内に充満する時間帯は、コーヒー好きにとって特別な瞬間です。カウンター席に座れば、ドリップの水温や注ぎ方についてバリスタに尋ねる機会も生まれます。

池袋店

池袋エリアにも同様のロースタリー機能を持つ店舗があります。地域のコーヒー愛好家にとって、気軽に立ち寄れる浅煎りの拠点となっています。両店舗とも、焙煎から抽出まで一貫して行うスタイルは共通しています。

池袋店の訪問記では、ハンドドリップの丁寧さとクラシックプリンの組み合わせが特に印象に残っているとの声が見られます。店舗ごとに空間の雰囲気や席数は異なりますが、コーヒーの品質に対する姿勢は変わりません。

焙煎の哲学:ボディ感のある浅煎り

浅煎りの一般的な課題は、酸味や香りは際立つものの、口に残る重みやコクが不足しがちな点です。ALL SEASONS COFFEEでは、この課題に対して焙煎プロファイルの調整で応えています。

具体的には、焙煎の初期段階で豆の内部まで熱を均一に通し、発展期(ファーストクラック後)の時間配分を工夫することで、糖類の発展を促していると考えられます。これにより、浅煎り特有のシャープな酸味は保ちながら、ミドルボディの厚みが出る一杯が実現しています。

このアプローチは、単に浅いか深いかという二項対立を超えた、第三の焙煎領域を探る試みとも言えます。訪問時には、通常の浅煎りとの違いを意識して味わってみると、店のこだわりがより鮮明に感じられるでしょう。

オリジナルブレンド

店の顔となるオリジナルブレンドは、浅煎りでありながらしっかりとしたボディ感が特徴です。季節ごとに最適な配合を見直すことで、年間を通じて安定した美味しさを保っていると考えられます。複数の産地を組み合わせることで、単一の産地では出にくい複雑な風味層を作り出しています。

ブレンドの配合比率は公開されていませんが、季節の移ろいに応じて調整される点に、店名の「ALL SEASONS」の意味が込められています。春には軽やかな酸味を、冬にはやや深みのある仕上がりを目指すなど、焙煎ロースターの判断が反映されているのでしょう。

シングルオリジンの展開

産地ごとの個性を楽しめるシングルオリジンも充実しています。展開されている銘柄には以下のようなものがあります。

産地銘柄/地区精製法味わいの傾向
エチオピアTadeナチュラルベリーや柑橘系の豊かな果実味
グアテマラNaranjalesドライウォッシュドクリーンな酸味と甘みのバランス
コロンビアSanta Barbaraナチュラル濃厚な甘みと複雑な風味層

ナチュラル精製(日乾式)は発酵による独特の風味が出やすく、ワインのような質感が楽しめます。コロンビアのSanta Barbaraは、このナチュラル精製による濃厚な甘みと、産地本来のチョコレートやナッツのニュアンスが重なり、複雑な味わいが広がります。

一方、グアテマラのNaranjalesに採用されているドライウォッシュド(セミウォッシュドとも呼ばれる)は、パルプを一部残した状態で乾燥させる手法です。ナチュラルの濃厚さとウォッシュドの透明感の中間的な味わいが特徴で、クリーンでありながら奥行きのある一杯が楽しめます。精製法の違いを意識して飲み比べると、同じ産地でも異なる表情が見えてきます。

気になる「乳酸菌」の記述

一部の情報源では、乳酸菌による分解糖分が独特な酸味を生み出しているとされる豆があるとのことです。しかし、具体的にどの銘柄に該当するかは公開情報からは確認できません。興味を持った方は、店舗でバリスタに直接尋ねてみるのが確実です。

精製プロセスにおける微生物の働きは、近年のスペシャルティコーヒーで注目されるテーマの一つです。特にナチュラル精製やアナエロビック(低酸素)発酵を用いた豆では、乳酸菌や酵母の作用が風味に大きく影響します。これが意図的にコントロールされているのか、それとも従来の精製過程で自然に起こる現象として言及されているのか、現時点では判断できません。訪問時にバリスタに話を聞くことで、豆の背景がより深く理解できるでしょう。

看板メニュー「クラシックプリン」

コーヒーだけでなく、フードメニューもALL SEASONS COFFEEの魅力を支えています。特に外せないのが「クラシックプリン」です。

濃厚なカスタードの味わいと、ほろ苦いカラメルソースが特徴的です。懐かしいフォルムでありながら、素材の質感や甘さのバランスに丁寧さが感じられます。プリンの表面はなめらかで、スプーンを入れた時の抵抗感が少ないのもポイントです。

このプリンとハンドドリップコーヒーの相性が特に良いのです。コーヒーの酸味がプリンの甘みを引き立て、逆にプリンの濃厚さがコーヒーのクリアな後味を際立たせます。ペアリングを意識して、豆の産地を選んでみるのも楽しいでしょう。例えば、エチオピアのベリー系の酸味はカラメルの苦みと響き合い、グアテマラのバランスの取れた味わいはカスタードの優しい甘みと調和します。

季節限定では、イチゴを使ったモンブランプリンなども登場します。四季折々の訪問で新しい組み合わせを発見できるのも、店名の「ALL SEASONS」にふさわしい点です。期間限定メニューは SNS などで情報をチェックしておくと、訪問の計画が立てやすくなります。

豆を自宅で楽しむポイント

店舗では豆のまままたは挽いた状態で購入できます。自宅でハンドドリップを試す際の参考にしてください。

浅煎り豆の抽出コツ

  • 挽き目はやや細め。粗すぎると味がぼやけ、細すぎると雑味が出やすくなります
  • 湯温は90〜93℃程度。沸騰したての熱湯では高温すぎることがあります
  • 蒸らし(ブルーミング)を30秒ほどしっかり取ると、豆の内側まで均一に抽出できます
  • 総抽出時間を2分30秒〜3分に収めると、クリーンな味わいが保てます

コーヒーの抽出には、TDS(可溶性固形分の総量)で濃度を数値化する手法もあります。カクテルとの組み合わせを考える場合は、コーヒーカクテルの設計論で解説されている数値管理の考え方も参考になります。家庭用のTDSメーターは数千円で入手でき、抽出の再現性を高める第一歩となります。

保存の注意点

購入した豆は、直射日光と高温多湿を避けて保存してください。開封後は2〜3週間以内に使い切るのが理想です。冷凍保存も有効な手段ですが、開封直後に小分けしてから冷凍し、使う直前に解凍するのがコツです。冷蔵庫内での保存は、温度変化による結露と、他の食品の臭い移りのリスクがあるため避けた方がよいでしょう。

訪問前に知っておくとよいこと

混雑状況

席数に限りがあり、週末や昼時は待つことがあります。特に新宿三丁目店はカウンター中心のため、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。平日の午前中や、午後の遅い時間帯は比較的落ち着いています。

テイクアウト

コーヒーのテイクアウトに加え、豆の購入も可能です。お気に入りのシングルオリジンやオリジナルブレンドを自宅用に持ち帰るのがよいでしょう。豆の購入時は、焙煎日を確認して新鮮なものを選びましょう。

プリンの売り切れ

クラシックプリンは人気メニューのため、午後には売り切れることもあります。確実に味わいたい方は、比較的早い時間帯の訪問を検討してください。店舗へ行く前に SNS で在庫状況を確認するのも一つの方法です。

焙煎度合いの好み

同店の特徴は浅煎りにあり、深煎りのラインナップは限定的です。苦味やコクを求める方には、他のロースタリーも併せて探してみるのがよいでしょう。逆に、フルーティな酸味や産地の個性を楽しみたい方には、ALL SEASONS COFFEEのスタイルがマッチします。

支払い方法

現金の他、キャッシュレス決済に対応しているかは、訪問前に確認しておくと安心です。小規模なロースタリーカフェでは、対応状況が異なることがあります。

まとめ

ALL SEASONS COFFEEは、浅煎りコーヒーのクリーンな味わいと、それを引き立てる濃厚なクラシックプリンが魅力のロースタリーカフェです。産地の個性を丁寧に表現したシングルオリジン、季節に応じたブレンドの調整、そしてコーヒーとスイーツのペアリングまで、一杯の奥行きを楽しめます。

新宿や池袋で、季節を感じるコーヒーの時間を探してみてください。カウンターに座り、焙煎機の音を聞きながら、バリスタが注ぐハンドドリップの一滴一滴を待つ時間も、味わいの一部です。

参考リンク